記者コラム「見た 聞いた 思った」

2005年06月16日

独語でも「アッソウ」:永井孝昌

 チーッス。とはいきなりですが、なれなれしくしてるわけではありません。バンコクを後にして、現在はそよ風にタンポポの綿が舞う美しい街、ドイツはハノーバーに来ております。

 海外に行けばその国々のあいさつくらいは覚えるもので、中でも好きなフレーズがこの、チーッス。正確には「Tschuβ(チュス)=じゃあね」という意味のドイツ語ですが、この言葉を使うたびに何だかドイツ人との距離が近づく気がします。世界各国いろんな言語があれど、発する人間の構造はみな同じ。「やっぱり、あいさつなんかは発音しやすい言葉になるのかなぁ」なんて思いながら駅でホテルでチーッスと連発していると、ドイツでは日本語の「あっ、そう」を「Ach so(アッ ソウ)」と同音同意で発音する、と教えてもらいました。今回は前回のバンコク編に引き続き、見た、聞いたハノーバー編を。

 ▽ハノーバーは人口約52万人の北西部の都市。W杯開催を誘致できたのは、シュレーダー首相がハノーバー出身だからだとか▽街の中心部にあるのが人造のマシュ湖。近くにはヌーディスト村がある。日本代表がW杯本大会でここを合宿地にしたら、全裸バーベキューの誘惑が心配▽とはいえヌーディスト村は国内にも多数点在していて、FKK(フライ・クワパー・カルチャー=自由な体の文化、の意)の名で地図にも載ってる▽そんなドイツだから、サウナも全裸で混浴が主流▽と、なんだか裸ネタが続いたのでもう1つ。市庁舎近くの回転寿司「KABUKI SOUL」。この店、元国内筋肉コンテスト王者というドイツ人オーナーの彼女が、店を繁盛させるためにとクリスマスシーズンに自ら全裸となって女体盛りを敢行し、一躍有名となった「SUSHI ISLAND」の2号店。中国人オーナーに変わった今は、なぜか回転テーブルを「チョコレート寿司バニラソースがけ」が回っている▽筋肉、といえば、ちょっと無理があるが現カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツネッガー氏が通った接骨院が市内にあるらしい▽ついでに寿司、とくれば現地在住日本人の話も。ハノーバー在住の日本人約20人からなる「健康サンダル」という組織。16日のコンフェデ杯メキシコ戦はスタンドに陣取り、健康サンダル、と胸に染め抜かれたそろいのTシャツに必勝ハチマキ姿で日本代表を応援するんだそう。

 そんなドイツは、今がホワイトアスパラの季節。この食材はレストランで食べられる「解禁期間」が決められていて、今年は今月18日まで。誰も彼もが食べるから、利尿作用とあいまって期間中はトイレまでアスパラのにおいがするのだとか。手摘みするための季節アルバイトもある、と聞いて、来年のホワイトアスパラはW杯は見たいが金がない、という世界中のファンが摘むのかもしれないな、なんて考えてしまいました。ああ、記者のさだめ。今夜は、この話のウラを取りに解禁期間終了直前のホワイトアスパラを取材に行かなくては。

June 16, 2005 12:42 PM